物心ついた時には、親父は毛量を気にしており
しきりに、「お前はふさふさでいいなぁ。くれよ!」
と冗談交じりに話しかけてきたことを偶に思い出す。
確かにイメージは、親父は毛量が多い方ではないタイプではあったが
定年時にはかなり紙の量が減っていた。
私といえば、もともと、髪質は母親に似たのか、剛毛。
ふさふさの部類であり、若禿になる要素はなく、これまで生きてきた。
ただ、周囲を見渡すと髪の量が激減する親友たちを横目に
俺もいつかああなっていくのであろうか
という心配もあった。
37歳ぐらいだろうか、日増しに抜け毛が増えてきたと強く感じるようになった。
当時は外国におり、シャワーの際に、排水溝に流れる髪の量がいつもより多いなぁ
と思う程度であったが、それが連日続き、不安を感じ始めたのもそのころ。
光の具合では地肌が見えるようになってきたのもそのころ。
髪が長いと、その髪の重さのせいか、地肌が見えやすくなったのもそのころ。
髪の傾き加減で地肌が見えないようにしていたが
そのころにようやく私も気づいた。
そのゾーンに入ってしまったのだと
かつらを装着するつもりはない、ゆえに
・自分に合ったシャンプーで
・柔らかく大切に髪を扱い
・適度に日光を浴び
・自分の髪質、毛量にあった髪型をする
を基本的な考え方とし
今後もこの残りの髪を死守していきたいと思う。